2011-01-01から1年間の記事一覧

乾麺

伊藤計劃著「ハーモニー」読了。傑作。特筆すべきはあれだけの世界感を360ページ余りで構築してみせたこと。構築と深化とを同時にこなしながら進行していく様は、宙に橋を掛けながら空を歩いていってるようであります。

キャップ

ジョージ・ルーカス監督「スターウォーズ エピソードⅣ/新たなる希望」を観た。というのも最近トライセラトップスを聴いていて、中でもファーストアルバムをよく聴いていて、その中の「My Skywalker's T-Shirt」のサビ「だから僕のルーク・スカイウォーカーの…

サンデイモーニング

2006年版の「涼宮ハルヒの憂鬱」を観ました。 面白かったです。「海がきこえる」を観ました。 武藤に恋しました。「茄子 スーツケースの渡り鳥」を観ました。 前作のが良かったです「紅の豚」を観ました。 『ファシストになるより豚の方がマシさ』田中さんが…

サービス

道尾秀介著「骸の爪」読了。正統派でやはり面白い。

ナイン

松本人志監督「さや侍」を観た。全然ダメ。 主人公・野見勘十郎が「さや侍」になった経緯、理由が妻を流行病で亡くし、刀を持たない侍、「さや侍」になったと一言で済まされていて不十分。「さや侍」ってタイトルにしてるぐらいなのだからそこは時間を割いて…

アトミック

ビル・パクストン監督「フレイルティー 妄執」を観た。微妙。ナチョ・ビガロンド監督「タイムクライムス」を観た。B級感が漂っているけど、タイムスリップものとして面白い仕上がりになっているんじゃないでしょうか。ビデオワンの伝票には「タイムクライシ…

フィリップス。

伊坂幸太郎著「チルドレン」読了。ちょっと大長編が続いていたので息抜きがてらに読んでみた。伊坂幸太郎の小説の中では結構上位にくる面白さでした。嘘っぽい台詞廻しが抑えられてて恥ずかしくなく、平易な言葉遣いでリーダブル。よかったっす。

ディック

清涼院流水著「コズミック 水」読了。こうしてコズミック&ジョーカーの清涼IN流水を読んでみたわけだけど、ミステリの醍醐味が分量の割に少なくて、物足りなかった印象。長く書いてる所為で、フリを効かせ過ぎた所為で、オチの鮮度が落ちてるのか、オチのタ…

スー・ラー

清涼院流水著「ジョーカー 涼」読了。清涼院流水は本作で、作中に提示する推理小説構成要素30項目をすべて網羅した推理小説の総決算的な小説を作ろうと試みたらしい。けど、結構な部分で「ん?」ってなる場所があり、試みが成功したかどうかは疑わしい。 作…

二重惑星

清涼院流水著「ジョーカー 清」読了。コズミックの対となる小説。「コズミック 世紀末探偵神話」を二分冊した上下巻にあたる「コズミック 流」「コズミック 水」、「ジョーカー 旧約探偵神話」を二分冊した上下巻にあたる「ジョーカー 清」「ジョーカー 涼」…

ベースボール

豊島圭介監督「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」を観た。娯楽として面白かったです。バナナマン設楽さんの演技、好きです。デビッド・フィンチャー監督「ソーシャルネットワーク」を観た。演技もストーリーも作り込んでいて、これといった穴がない。いわゆ…

JDC

torico監督「イケルシニバナ」を観た。最悪。「世にも奇妙な物語」を映画にしちゃって「世にも奇妙な物語」より面白くないって感じ。椎名林檎的な存在になりたいのか、自分プロデュースしたくてたまらないのか、イタいニュアンスが出てる。椎名林檎は実力魅…

パッシブスピーカー。

京極夏彦著「姑獲鳥の夏」読了。すごく良かった。豊富な知識から紡がれる一見こじ付けの様な伏線の数々も、納得させられる解説と解決で圧倒させてしまう筆力がある。キャラクターも魅力的で、女の子の読者が多いのも納得。萌えが詰まってる。男性に対しての…

魔女

西尾維新著「クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い」読了。ヒロインの玖渚ちゃんから「うに」「うに?」(鳴き声?感情表現?萌え語?)などの言葉が発せられた時には、完全に『無』の顔になってしまったけれど、本格ミステリーの醍醐味が十二分に詰まって…

ハートビート

クシシュトフ・キェシロフスキ監督「トリコロール/青の愛」を観た。タイトル通り青みがかった映像が特徴で、古臭さを感じなかった。ジュリエット・ビノシュが可愛く美人で、「ショコラ」で演じたしなやかで壮健な母親のイメージとは違う女性らしさが滲んでい…

気紛れです。

ソファーに仰向けになり小説を繰っていると微睡が襲ってくる。それにまかせて眠りに入ると、夢を見た。母親(実際の母親ではない)と弟(実際の弟ではない)と僕(小学5年生位)が古いアパートの一室にいた。僕は母に虐げられ、これから罰を受けるらしい。そして母…

ヌクレオチド

貫井徳郎著「ミハスの落日」読了。ミステリー短編集。すべての作品の舞台が海外で統一されているけど、海外じゃなかったら月並みな作品だと思う。 福岡伸一著「生物と無生物のあいだ」読了。普段ならすぐに飽きてしまう新書だけど、これは完読できた。分子生…

スカイスクレイパー。

伊坂幸太郎著「魔王」読了。恥ずかしい台詞回しの多い伊坂幸太郎節だったけど、読みやすかった。

摩天楼

松本人志・高須光聖著「放送室」読了。ラジオを書籍化したもの。ラジオの方が面白いのは当然だけど、編集が下手なのか、読み物になっていないです。

烏龍

本谷有希子著「江利子と絶対 本谷有希子文学大全集」読了。本谷有希子けっこう好きです。

ブラスター・ワン

キャスリン・ビグロー監督「ハート・ロッカー」を観た。静の表現で作られた戦争映画。細やかな描写なんかは女性らしさを感じたけど、兵士の泥臭さも滲み出ていた。秀作。森見登美彦著「きつねのはなし」読了。面白かったけど、やはりこの人にはこじらせた青…

ビタミン

今敏総監督「妄想代理人」を観た。面白かった。虚構の混ぜ方が今敏っぽくて良い。

マグナス

パク・チャヌク監督「オールド・ボーイ」を観た。主演のチェ・ミンシクが時折、三又又三に見え、また時折、ジャッキーチェンに見えた。良い映画でした。

クリスピー

スピッツの「ソラトビデオCOMPLETE 1991-2011」が届いた。観た。20年分のミュージックビデオが収められている本作、順に観ていると(正確に時系列順に収められているわけじゃないけど)、恥ずかしい映像が中にはある。もちろん時代性によるもので、だ。 基本カ…

カルビー

今敏監督「千年女優」を今更、恥ずかしながら、観た。とても良かった。すげー良かった。平沢進も良かった。単調な電子音って映画のBGMとかにも合うと思う最近。

ナトリウム

舞城王太郎著「煙か土か食い物」読了。「虐殺器官」の印象が強過ぎて、評価基準がブレてるのかもしれない。ジャンルは全然違うけど、やっぱり虐殺器官のような正統派の地肩は強い。「煙か土か食い物」の独特な筆致も、無力化してしまうようなシャープな屈強…

NIKE

伊藤計劃著「虐殺器官」読了。一体これを完成させるのにどれ程の文献を要したのだろう。癌に侵されながら伊藤計劃が描き上げたこの本を読んだ後、星、線香花火、蝋燭に例えられる命の質感みたいなのがピーンとして、早過ぎるって思った。 名作。

BRUTUS

フジファブリック「MUSIC」の最後の曲「眠れぬ夜」の演奏後の志村さんの『けっこう良いんじゃない?』『うん。』って言葉は『今のOKテイクじゃない?』って意味なのか(直前に無理に声を高くしていく部分があるので難しい曲で、リテイクの多かった曲として考…

ジーク

テリー・ギリアム監督「フィッシャー・キング」を観た。相変わらず、綯い交ぜになった感情を作り出すのが巧いな、と。怒鳴りつけているのは怒りだけではなくて、背中を伝うぞくぞくする優越感も混じってたりするように、感情はこんがらがってる。そんな感情…

ピース・ウォーカー

ポン・ジュノ監督「殺人の追憶」を観た。キム・サンギョンがカッコ良かった。二人の刑事がメインだったけど、知能派と行動派で対比させた意図があったなら、対比が甘い気がした。行動派刑事(ソン・ガンホ)はただのぐうたら外道刑事にしか見えなかったし、外…